体外受精とは?どんな治療法なのかをわかりやすく解説

自然妊娠によってなかなか子宝に恵まれないときに、体外受精によって妊娠を目指す方法があります。

しかし、なんとなく怖いイメージもあって躊躇しているという方もいるのではないでしょうか。

体外受精は、これまでに多くの元気な赤ちゃんが生まれた実績があります。

この記事では、体外受精のイメージが湧かないという方のために、わかりやすく解説していきたいと思います。

体外受精の基礎知識

まず体外受精の基礎知識をみていきましょう。

体外受精とは

体外受精は卵子と精子を体外で受精させ、形成した胚を女性の子宮内に移植するという不妊治療のひとつの方法です。

体外受精は、特に卵管に問題がある女性や男性不妊症がある場合、または他の不妊治療法で成功しなかったカップルに推奨されています。

体外受精は必ずしも成功するものではなく、年齢や生殖機能の問題、医療技術など多くの要因に依存します。

受精のステップのみを体外で行なうため、妊娠に至ったあとは自然妊娠と同じ流れになります。

体外受精の歴史

体外受精の研究は18世紀から始まり、最初はウサギを用いた実験で成功したといいます。

その後、1978年にイギリスで人による初の体外受精での出産が達成されました。

そのときに産まれた女の子は問題なく育ち、2006年には自然妊娠で男の子を、2013年には再び男の子を出産しています。

これは、体外受精で生まれた女性も健康な子どもを産むことができるという証明となりました。

その後、アメリカやヨーロッパで体外受精の成功例が増えていき、日本においても1983年に東北大学で体外受精によって初の赤ちゃんが誕生します。

最初のうちは「試験管ベイビー」という言葉が流行ったように、あまりよいイメージを持たれなかったこともあります。

しかしながら現在、体外受精を含む生殖補助医療は一般化しており、妊娠治療は広く受け入れられています。

体外受精のプロセス

体外受精のプロセスは卵子を取り出し受精させて、胚移植するという流れになります。

ここではその流れをもう少し細かく分けてみてみましょう。

卵巣刺激と採卵

卵巣刺激と採卵は、体外受精の最初のステップで複数の卵を成熟させるために必要です。

卵巣刺激は、排卵誘発剤などを使用して行なわれます。

女性は自然周期の場合、1回の月経周期で1つの卵を排卵しますが、体外受精では卵巣刺激によって複数の卵子を得られるため成功率を高められます。

採卵は、成熟した卵子を細い針を用いて卵巣から取り出す手順です。

一般的に排卵誘発後、約34~36時間で行われます。

受精と胚培養

受精と胚培養は、体外受精の中核をなすステップです。

採卵後、得られた卵子は精子と組み合わされ、受精が行われます。

受精後12〜24時間で、受精卵が正常に形成されているかを顕微鏡で確認します。

受精が成功すると、細胞分裂が始まります。

受精卵は、適切な環境下で数日間培養され、胚の成長を促します。

胚培養は、胚移植の可能性を高めるために最適な胚を選択することを目的としています。

受精と胚培養の各段階での正確な管理により、体外受精の成功率が大きく左右されます。

胚移植と妊娠確認

胚移植と妊娠確認は、体外受精の最終段階となります。

胚移植は、体外で受精し培養された胚を女性の子宮に移植することです。

胚移植後、妊娠が成立したかどうかを確認するためのテストを妊娠確認といいます。

妊娠が確認された後、通常は数週間後に超音波検査を行い、胚の着床位置と発育状態を確認します。

体外受精の成功要因とリスク

ここでは体外受精の成功要因や、考えられるリスクについてご紹介します。

成功率に影響する要因

体外受精は、多くの要因によって影響を受けます。

そのうち女性の年齢は、最も重要な要因の一つです。

35歳未満の女性では成功率が高い傾向にあり、年齢が上がるにつれて成功率は低下していきます。

また、妊娠や出産の経験がある女性は、成功率が高い場合があります。

喫煙、飲酒、過度のカフェイン摂取、過体重または過小体重などの問題も成功率に影響を及ぼすといわれています。

そして、体外受精を行う医療機関による技術レベルの違いによっても成功率の違いは生まれます。

体外受精のリスク

体外受精には以下のリスクが伴います。

多胎妊娠: 体外受精ではしばしば複数の胚が移植されるため、双子や三つ子などの多胎妊娠のリスクが高くなります。

卵巣過刺激症候群(OHSS): 卵巣刺激薬の使用により、卵巣が過剰に反応し、腫れや痛みを伴う場合があります。

採卵における合併症: 体外受精では、採卵時に感染症などの合併症が起こるリスクがあります。

体外受精は、成功率とリスクを考慮した上で、個々の状況に最適な治療計画を専門家と相談して進めていくことが重要です。

まとめ

体外受精とはどのようなものなのかを、わかりやすく解説しました。

体外受精にはリスクもありますが、これまでに多くの赤ちゃんが生まれた実績があります。

当初はあまりよくないイメージを持たれていましたが、現在では当たり前の治療として確立されました。

自然妊娠ができずに悩んでいる方は、体外受精によって妊娠を目指す方法も視野に入れてみましょう。

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