妊活は女性の生殖機能のみ検証されることが多い。男性の精子への影響がある甲状腺について検査等を推奨するクリニックもまだまだ少ないと思われる。
女性の妊活開始と併せて男性も甲状腺専門外来受診をぜひお勧めしたい。
甲状腺と精子の関係は、甲状腺ホルモンが男性の生殖機能に重要な役割を果たすことに関連しています。甲状腺は、体内の代謝を調整するホルモン(T3およびT4)を分泌し、これが精子の生成や質に影響を与える可能性があります。
具体的には、甲状腺ホルモンのバランスが乱れると、精子の数や運動能力、形態に異常が現れることがあります。例えば、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが不足している状態)や甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンが過剰な状態)は、男性の生殖能力に悪影響を及ぼすことが知られています。
1. 甲状腺機能低下症: ホルモンの不足は精子の数の減少、運動能力の低下、さらには精子の形態異常を引き起こす可能性があります。
2. 甲状腺機能亢進症: ホルモンの過剰は精子の質に悪影響を与える可能性があり、男性の不妊症の原因となることがあります。
甲状腺の異常がある場合、適切な治療を受けることで精子の質が改善される場合もあるため、甲状腺機能に問題があると感じた場合は、医師の相談を受けることが重要です。